
「僕は妹に恋をする」、なんて過激なタイトルだろう。
熱い、迷いがない、強い。
その通りに主人公の郁と頼は激しい。
思い悩んではいるが実際迷いはなく行動力もある。
そして驚くほど早く二人は手を取り合って禁を犯してしまう。
しかし郁と頼が犯した禁は実は兄妹であることではないとも思える。
子供から大人へ変わる体、あふれていく性欲、日々の大人への変化に出会ったとき誰でも、
自分の存在に恐怖や罪を感じてしまう瞬間がある。
初体験はなかでも重大な行為となる。
二人が神様に感じた罪は犯した禁とはそんな普遍的な心理を象徴しているのではないかと思えた。
罪の意識を持ちながら大切に大切に相手を思いやって受け入れあう郁と頼。
そうなのだ。恋愛とは心も体も他者を受け入れてゆく行為なのだと気づかされる。
だからこそ禁を犯した後も二人の愛は変わらない、
禁断であることよりも郁と頼のピュアな愛と初めて人を愛することへの喜びとスリルをより感じる。
そう思うと禁断だとしりつつ二人が力を合わせて超えた一線を応援したくなってしまう。
そうして「僕は妹に恋をする」は読者までも過激にしてしまうのだ。
さらに青木氏の画が持つ繊細なタッチが、ストーリーをいっそう盛り上げてその熱に読者を惹きこんでいく。
この熱はこれからどこへ向かうのだろうか。
最後に、いち読者として二人が末永く結ばれることを心から祈るばかりです。